林真理子さん原作の本を読みました。
・下流の宴
普通に暮らし、普通に生きてきたつもりだったのに。
気がついてみると自分は下に落ちていた?
医者の娘の、その息子のつき合っている人の家庭が下流だということで、ことごとく反対する母親。
「医者の娘っていうことで、そんなにえらいんなら、私が医者になりますよ。」
彼女は必死に頑張って、念願の医者になったけど、その間に価値観がずれてきて、その二人は別れてしまった。
やはり格差はあると思います。
私の飲み友達の女医さんと出かけた時、はじめて会った人でも、「ほおーっ!」と声に出さない声がきこえてきます。
医者となると、世間の評価が違います。
私は引き立て役に徹します。
・六条御息所 源氏がたり
これまでいろんな方が書かれた源氏物語を読みましたが、こんなに判り易い源氏は初めてです。
光源氏への嫉妬から、生霊となり、死霊となった六条御息所が語り手となり、物語が進んでいきます。
この表紙の薄紙をめくるとこんな写真が現れます。
まるで現代の物語のようですね。
千住博さんの絵です。
なにかを予感しているような、暗いようで光も射しているような不思議な絵です。
これは 一、光の章で桐壺の更衣から藤壺の宮まで納められています。
全三巻の予定なので、後二巻の発行がたのしみです。