源氏物語・千年の謎

源氏物語が映画化されたら見に行こうと決めてました。
今回で映画化は八回目だそうです。
本だけでもいろいろ、コミックの「あさきゆめみし」は自前で買ってまで読みました。
私の中では宝塚歌劇と同じポジションです。
時々、思い出して、取り出して、ながめてみたいのです。
生田斗真光源氏に扮するということ以外何も知らずに今日しかない!と夕飯もそこそこににレイトショーに駆け込みました。




映画館の大きなスクリーンいっぱいの美しい、まさに絢爛豪華な平安絵巻の雅な世界に誘われます。
寝殿造り、想像していた以上に華やかでした。
小説のほうが想像を掻き立てられるので、映像で固定化されてしまうと違うんじゃないかな?と多少の違和感は否めません。
映画も舞台も、ほとんどは光源氏の女性遍歴に焦点を当ています。
これは今までの映画とは趣が違いました。
紫式部藤原道長へ寄せるほのかな思いを託して光源氏を主人公にした小説を書きました。
物語と作者の話が並行してくり広げられます。
どちらの話?と混同しかねませんが、源氏物語は有名で誰でも知っているストーリーだから分かります。
桐壷・藤壺の二役の真木よう子、残念!
源氏が生涯慕いぬいた憧れの人なのに、強すぎる。
声も話し方も目力も。
もっとたおやかな優しい人、画面に出てきただけでこの人だとわかるような女優さんがよかった。
榎木孝明の帝・中谷美紀の紫式部はよかった。
多部未華子の葵上は幼すぎるように思えた。
愛の流刑地」の鶴橋康夫監督です。
美しく生まれて、女性にも持てる源氏は、幸せな分孤独を味わうべきだと作者が言い放ちます。
分かりやすく言えば、人生は最後につじつまが合うようにできているということですね。
これが主題なのかしら?
源氏はものすごく優しいけど、優柔不断で、逆に誰に対しても不誠実なようにみえてしまいました。
田中麗奈の六条御息所ははまり役だと思ったけど、呪い殺すシーーンがくどかった。
でも娯楽映画としては楽しめました。
斬新な衣裳デザイン、モダンで素晴らしかった。これだけでももう一度じっくり鑑賞したいです。

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