華麗なる一族

久しぶりに雨風の強い、こんな日に伯父の葬儀が行われました。
七人兄弟の長男であり、四人の子供を立派に育て上げ、九人の孫二人のひ孫がいました。
親戚中の代表者、要でありました。
その役割を見事に終えて逝きました。
孫達の活躍が嬉しくてたまらない様子で、私はよく聞き手になってました。
うちの店に来ると根が生えるのです。
幸せな晩年だと喜んでいました。
本当に珍しいくらいこの家族は優秀なのです。粒ぞろいです。
日本のトップクラスの大学はもちろん、ハーバード大に留学した人もいます。
彼は今先進医療の勉強でカナダにいます。
その妹は、アメリカの学会から帰国したばかりで葬儀に間に合いました。
数年ぶりにあった孫さん達は爽やかな青年に成長し、その配偶者も含めて皆素敵です。
学歴も職業もポジションも高い方ばかりなのに、謙虚なところが又すばらしい。
経済的にも精神的にもゆとりのある生活をしてきたせいでしょうか、個性はそれぞれ違うけど、品が感じられ、気持ちよく会話も弾みます。
親戚にこんな人たちがいるということはとっても心強く有難いと思います。
伯父は、常々、「わしはあんな状態になるくらいだったら切腹する」と言っていたので、意識不明であったことが幸いでした。
志度でただ一人陸軍士官学校に入学した人です。
父と同じ空の勇者でした。そしてやはり父と同じように生き方の下手な人でした。
名前の通り信用が一番の人で、家族想いで、軍人らしく、誠実に、きちんと生き切りました。
同期の方達はほとんど先に逝かれました。
天国では父が良い席を用意して待ってるはずです。
同期の野沢氏(常盤街で「3匹の子豚」をされてます)はお身体が悪いにもかかわらず、最後の力を振り絞って弔辞を読み上げて下さいました。
故人の写真を見ながら思い出を語る三女の姿には、もうたまりません。押さえきれない、こみ上げてくるものがあります。
陸士の校歌に送られての出棺です。
敬礼をしてお別れです。

“華麗なる一族” への4件のフィードバック

  1. 伯父さまのご兄弟は名前に“信”の字がついておられるのですか!
    ○○Bankの重役をしていらした方はもしかして伯父様ですか?
    県外の社宅で階違いに居住していた事があります。

  2. そうです。
    祖父が人間信用が一番だということで、その○○Bankの伯父も亡くなった伯父も母も子も孫も「信」がついています。
    ○○Bankの伯父は、単身赴任だったと思います。神戸でしょうか?
    その妻である伯母は産婦人科をたたんで、現在施設にて生活しております。
    その伯父のお墓は私の実家の墓の隣ですので、毎週お花を御供えに行ってます。
    でもよくわかりましたねえ。
    伯父がお世話になったことでしょう。ありがとうございました。

  3. そうです。単身赴任でいらっしゃいました。
    一度奥様がご挨拶にみえたことがありました。
    お二人ともふくよかで、いつもにこにこしておられた印象があります。
    思いがけず私の昔の記憶とベラミオーナーさんがTomi○○さんを通じて
    繋がっていてなんか懐かしい思いで一杯です。

  4. 思いがけず、ネット上でお会いすることができて嬉しく思います。
    伯父達には子供がいなかったため、伯父の没後伯母は交通遺児達のために3億3千万円寄付をしました。
    お墓のある地蔵寺には水子地蔵を建立しました。
    大金持ちにもかかわらず質素な生活で通し、今入っている施設もごく普通のランクの所です。
    寂しい人生ではなかっただろうか?と時々思うこともありますが、やってきたことは立派だと、良いことをしたものだと親戚一同認めています。

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