笑いと涙あり、感動の・・・云々と、ありきたりの言い回しで宣伝される作品は、はなから見ようとは思いません。
この三丁目の夕日シリーズは、前二作は見ました。
この三作目は、前宣伝にたがわず、これまでのシリーズで一番よかったです。
昭和三九年
東京オリンピックの年が今回の舞台です。
家庭にテレビが普及しだし、戦後の貧しさを吹き飛ばす勢いでいろんなものが発展していった時代。
将来に大きな希望がもててた時代。
六ちゃん(堀北真希)の愛と結婚を軸に周りの人間関係も変化していく。
登場人物が、み~んなひたすらやさしい。
一緒になって、昭和の時代に、引き込まれてしまいました。
笑わせようとしているわけではないのに、思わずクスリとしたり、意識しないのに涙が出そうになったり、
しみじみとして、ほのぼのとしたこのやり取りが自然で、人間としての原点に返ったような気持ちになりました。
それに六ちゃんの東北訛りが何ともいえない柔らかい雰囲気を醸し出しています。
がつがつと上昇志向で出世を夢見ることよりも、ささやかな幸せのほうが大切だと教えてくれました
3D映像なので、立体的で奥行きがあります。
ライトアップされた東京タワーの上に煌々と輝く月、バックに富士山を従えて夕陽に映える東京タワー、東京タワーを真上から撮った時の映像
これらのシーンのときが、一番、3Dでよかったと思えました。
映画の中で当時のオリンピックのことを偲ぶことができました。
「
世界中の青空をこの東京に集めたような空・・・・」という言葉で始まったアナウンサーの解説。
戦闘機ブルーインパルスが青空に五輪のマークを描いたことも初めて知りました。
六ちゃんの新婚旅行の時の衣装、当時はあんな服装だったと、思い起こしました。
あったか~い、ほんわかした気分で、二時間半、たっぷり楽しめました。
試写会だったけど、公開されたらもう一度見て見たい映画です。
緊張せずに観ることができ、母も
面白かった、よかった~と喜んでいました。
この年で、今年になって二度目の映画鑑賞です。
どこへ行っても、おそらく最高齢だと思います。
高齢の方でも心底楽しめる、ほのぼのとした映画です。